月の照明

夕闇の中 街に集う輩たち

行き場を無くした俺たちの進むべき道は

暗くて見えない

仲間たちは理由(わけ)もなく騒ぎながら

孤独を包み隠し些細なことに

悦びを感じる

ふと外に目を向け アスファルトを照らす

月を見た

俺たちはまだ見放されてはいない

そして皆 遊び疲れて

それぞれの家路へと向かう

いつもの家路へと

独りになると何故か色々なことが

思い出されて心動かされる

そんな毎日

部屋の窓からあの月を見上げる

すべてを照らしていた

俺たちはまだ見放されてはいない

俺たちの進むべき道は確実にそこにある

月の光が照らし導いてくれる

恐れる必要などない